現場ブログ

斫り(はつり)工事の費用相場、プロが明かす!単価の内訳と高額請求を避ける見積もり術

こんにちは!岡山の解体専門業者の株式会社アライブです。

「リフォームの見積もり書に『斫り工事費』とあるけれど、この金額は本当に適正なの?」「複数の業者から見積もりを取ったら、値段がバラバラで、どの業者を信じればいいか分からない…」「『斫り工事一式』とだけ書かれた見積もりで、後から高額な追加請求をされないか心配…」このように、解体やリフォーム工事で発生する「斫り(はつり)工事」の費用について、その金額の妥当性や、見積もりの信頼性に、大きな不安や疑問を感じている方は少なくありません。

この記事では、そんな皆様の不安を解消するために、私たち解体のプロフェッショナルが、専門的で分かりにくい「斫り工事の費用」のカラクリを解き明かし、費用の基本的な構成から、具体的な単価の相場、そして悪徳業者や不誠実な業者を避けるための「見積もりチェックポイント」、さらには費用が想定以上に高額になるケースまで、詳しく、そして具体的にお伝えしてまいります。

この記事を最後までお読みいただければ、「斫り工事の費用」の適正さをご自身で見極め、不当な高額請求のリスクを避け、納得のいく価格で安心して工事を依頼するための実践的な「見積もり術」が身につきます。岡山ですでに斫り工事の見積もりを取得された方、これから見積もりを取る段階で、その費用の妥当性に疑問や不安を感じている方、そしてより賢く、損をせずに工事を発注したいとお考えの慎重な方は、ぜひご一読ください。

【費用の基本構成】斫り工事の見積もりは何で決まる?主要3項目(作業費・処分費・経費)を解説

斫り工事の見積書は、一見すると複雑に見えるかもしれませんが、その費用は、大きく分けて3つの主要な項目で構成されています。まずは、この基本構成を理解することが、見積もりを正しく読み解くための第一歩です。

1. 作業費(斫り作業そのものにかかる費用)

これは、職人が実際にコンクリートを削ったり、壊したりする作業に対する費用です。いわば、工事の技術料や人件費にあたります。

  • 構成要素: 職人の人件費、ハンドブレーカーやコンプレッサーといった専用工具の使用料(損料)などが含まれます。
  • 計算方法: この作業費は、後述する「単価(m2、m3、日当など)」と、作業する「数量(面積、体積、日数など)」を掛け合わせて算出されるのが基本です。

2. 処分費(発生したガラを処理するための費用)

斫り工事を行うと、必ずコンクリートの破片(コンクリートガラ)が発生します。これは「産業廃棄物」として、法律に基づき適正に処理しなければなりません。そのための費用が「処分費」です。

  • 構成要素: 発生したコンクリートガラを、現場から中間処理施設や最終処分場までトラックで運ぶ「収集運搬費」と、施設で破砕・リサイクル・埋め立て処分するための「処分費」で構成されています。
  • 計算方法: 発生するガラの量(重量トンや体積m3)によって費用が決まります。

3. 経費(工事を円滑に進めるための諸費用)

上記以外に、工事を安全かつ円滑に進めるために必要となる、様々な経費が含まれます。

  • 主な項目:
    • 養生費: 作業中に発生する粉塵が、周囲の家財や近隣に飛散しないように、シートなどで保護するための費用。
    • 重機回送費: バックホーなどの重機を現場まで運搬するための費用。
    • 現場管理費: 工事全体のスケジュール管理や安全管理、書類作成などを行うための費用。
    • その他: 交通費や、車両の駐車場代などが含まれる場合もあります。

以前、あるお客様が「作業費と処分費は分かるけど、この『経費』って何ですか?」と質問されたことがあります。私たちは、その内訳として、お客様の大切な家財を守るための養生費用や、安全な工事運営のための管理費用が含まれていることを丁寧にご説明しました。見積もりの各項目には、それぞれ重要な意味があります。分からない項目があれば、遠慮なく業者に質問し、その必要性を確認することが大切です。

【単価の相場】m2・m3・日当はいくら?斫り工事の費用単価をズバリ解説

斫り工事の「作業費」は、主に「単価×数量」で決まります。この「単価」には、工事の内容に応じていくつかの種類があり、その相場を知っておくことが、見積もり金額の妥当性を判断する上で非常に役立ちます。ここでは、代表的な3つの単価について、具体的な相場をズバリ解説します。

(※注意:以下の単価相場は、あくまで一般的な目安です。コンクリートの厚み、鉄筋の有無、作業の難易度などによって大きく変動します。)

1. 平方メートル(m2)単価:薄いコンクリートの斫りに使用

壁の表面を削ったり、厚さ10cm程度の床のコンクリート土間を撤去したりする場合など、面積で作業量を測る際に用いられる単価です。

  • 費用相場: 1平方メートルあたり 約2,500円 ~ 6,000円
  • 適用例:
    • 駐車場のコンクリート土間の撤去
    • 浴室の床や壁のタイル下地のコンクリート撤去
    • 塗装や左官工事のための下地処理(目荒らし)
  • ポイント: コンクリートの厚みが増したり、内部に鉄筋(ワイヤーメッシュ)が入っていたりすると、単価は高くなります。

2. 立方メートル(m3)単価:厚いコンクリートの斫りに使用

建物の基礎や、厚みが20cm以上あるような分厚いコンクリートの塊など、体積で作業量を測る方が合理的な場合に用いられる単価です。

  • 費用相場: 1立方メートルあたり 約10,000円 ~ 20,000円
  • 適用例:
    • 建物のコンクリート基礎の部分的な撤去
    • 工場の分厚い機械基礎の撤去
    • 擁壁の解体
  • ポイント: 1m3は、1m×1m×1mのサイコロ状の大きさです。体積が大きくなるほど、破壊に強力な重機と時間が必要となるため、単価も高くなります。

3. 日当(人工・にんく)単価:複雑な作業や小規模な作業に使用

面積や体積では作業量を算出しにくい、細かく複雑な作業や、ごく小規模な手直し工事などの場合に用いられる単価です。「職人さん一人が、一日働いたらいくら」という計算方法です。

  • 費用相場: 1人1日あたり 約18,000円 ~ 30,000円
  • 適用例:
    • 設備配管を通すための、壁や基礎への小さな穴あけ作業
    • デザイン的なコンクリートの斫り仕上げ
    • 非常に狭い場所での手作業による斫り
  • ポイント: 職人の技術レベルや、使用する工具の種類によって単価は変動します。また、作業員が複数名必要な場合は、「〇人工(にんく)」として、人数分の費用がかかります。

以前、あるリフォーム現場で、壁に直径15cmほどの穴を開けるだけの斫り工事がありました。作業自体は数時間で終わりましたが、費用は「0.5人工」として計算され、約1万円と、工具の損料などが加算されました。お客様は最初、「少し高いのでは?」と感じられたようですが、コンクリートに正確な穴を開ける専門技術と、専用工具の価値をご説明し、ご納得いただけました。単価の背景にある専門性を理解することも、適正価格を判断する上で重要です。

その見積もりは大丈夫?斫り工事で悪徳業者を避けるためのチェックポイント

残念ながら、解体業界にも、知識のないお客様を相手に不当な利益を得ようとする悪徳業者や、技術力が低く不誠実な業者が存在します。特に、専門的で分かりにくい「斫り工事」の見積もりは、その手口が使われやすい場面の一つです。ここでは、ご自身の身を守るために、悪徳業者を避け、誠実な業者を見抜くための見積もりチェックポイントを具体的にご紹介します。

【危険な見積もりの特徴とチェックポイント】

1. 「一式」表記が多く、内訳が不明瞭

  • 危険な特徴: 見積書に「斫り工事一式 〇〇円」としか書かれておらず、作業内容や数量、単価などの詳細な内訳が一切記載されていない。
  • チェックポイント: なぜ危険なのかというと、後から「それは『一式』には含まれていません」と、ガラ処分費や養生費などを追加で高額請求される典型的な手口だからです。必ず、作業費、処分費、経費などの項目別に、詳細な内訳が記載されているかを確認しましょう。

2. 単価や数量の記載がない、または曖昧

  • 危険な特徴: 「壁斫り」としか書かれておらず、何平方メートル(m2)を、いくらの単価で作業するのかが明記されていない。
  • チェックポイント: 費用の根拠が不明瞭なため、その金額が適正なのかを判断することができません。m2、m3、日当といった単価と、具体的な数量がきちんと記載されているかを確認しましょう。

3. 産業廃棄物(ガラ)処分費が不自然に安い、または計上されていない

  • 危険な特徴: 他社と比べて、コンクリートガラの処分費が極端に安い、あるいは見積もりに項目すらない。
  • チェックポイント: これは、不法投棄を疑うべき最も危険なサインの一つです。コンクリートガラの処分には、法律で定められた適正な費用がかかります。不法投棄が発覚した場合、工事を依頼した施主様も責任を問われる可能性があります。処分費が適正に計上されているか、そして「マニフェスト」の発行を約束してくれるかを確認しましょう。

4. 養生費や安全対策費が計上されていない

  • 危険な特徴: 見積もりに「養生費」や「安全対策費」といった項目がない。
  • チェックポイント: 斫り工事では、粉塵の飛散防止や、周囲の家財の保護のための養生が不可欠です。これらの費用を計上しない業者は、安全や品質への意識が低く、雑な工事を行う可能性が高いと言えます。

5. 追加費用に関する説明が一切ない

  • 危険な特徴: 見積もりを提示する際に、「これで全てです。これ以上はかかりません」と安易に断言する。
  • チェックポイント: 斫り工事では、壁の中や地中から予期せぬ鉄筋や障害物が出てくるなど、追加費用が発生する可能性はゼロではありません。誠実な業者は、そうしたリスクの可能性についても事前に説明し、「もし追加費用が発生する場合は、必ず作業前にご報告・ご相談します」という約束をしてくれます。

私がこの業界で見てきた中で、最も悪質なケースは、「一式」見積もりで安く契約し、工事が始まってから「鉄筋が出てきた」「コンクリートが硬い」などと次々に追加料金を要求し、断れない状況に追い込む手口です。見積もりは、業者とお客様との間の「約束の設計図」です。少しでも不明瞭な点や、不信感を覚える点があれば、決して安易に契約せず、納得がいくまで質問するか、別の業者に相談することをお勧めします。

高額になるのはどんな時?斫り工事の費用が想定以上に跳ね上がる5つのケース

適正な見積もりを取って契約した場合でも、工事を進める中で、当初の想定を超えて費用が高額になってしまうケースは、残念ながら存在します。それは、コンクリートの内部や地中といった「見えない部分」に、予期せぬ要因が隠れている場合があるからです。ここでは、斫り工事の費用が、見積もり以上に跳ね上がる可能性のある代表的な5つのケースについて解説します。

ケース1:想定をはるかに超える「鉄筋」が出現した場合

表面からは見えないコンクリートの内部に、予想以上に太い鉄筋や、多くの数の鉄筋が入っている場合があります。

  • なぜ高額に?: 鉄筋は、斫り作業と並行して、ガス溶断機や専用のカッターで切断する必要があります。この切断作業には、特別な技術と時間がかかるため、鉄筋の量が増えれば増えるほど、追加の人件費や機材費が発生します。
  • 対策: 誠実な業者は、このような可能性を見積もり時に説明し、追加費用が発生する場合の単価などを事前に取り決めておきます。

ケース2:非常に「高強度」のコンクリートだった場合

同じコンクリートでも、その配合や製造年代によって、強度が全く異なります。

  • なぜ高額に?: 非常に硬い高強度のコンクリートの場合、通常のブレーカーでは歯が立たず、より強力な重機や、ダイヤモンドの刃が付いた特殊なカッター(ウォールソーなど)を使用する必要があります。これらの特殊機械の使用料は高額なため、費用が跳ね上がります。
  • 対策: 図面などでコンクリートの仕様が分かる場合は、事前に業者に伝えましょう。

ケース3:地中から「予期せぬ障害物」が出現した場合

床のコンクリート土間などを斫った際に、その下から昔の建物の基礎や、大きな岩、浄化槽の跡などが出てくることがあります。

  • なぜ高額に?: これらは「地中埋設物」と呼ばれ、当初の見積もりには含まれていません。これらの障害物をさらに撤去・処分するための追加工事費用が発生します。
  • 対策: 土地の古い図面や、過去の履歴が分かる資料があれば、業者に情報提供することが、リスクの低減に繋がります。

ケース4:近隣からのクレームで「作業条件」が悪化した場合

斫り工事は、騒音や振動が避けられません。

  • なぜ高額に?: もし、近隣からのクレームが深刻化し、行政指導などによって、作業時間が大幅に制限されたり、夜間作業を余儀なくされたりすると、工期が延びて人件費がかさんだり、割増料金が発生したりします。また、より厳重な防音養生などを追加する必要が出てくる場合もあります。
  • 対策: 事前の近隣挨拶と、丁寧なコミュニケーションを徹底してくれる業者を選ぶことが、最大のリスクヘッジとなります。

ケース5:事前調査で見抜けなかった「アスベスト」が発見された場合

コンクリートそのものではなく、その表面に吹付けられていた仕上げ材や、下地に使われていたボード類などから、解体作業中にアスベストが発見されるケースです。

  • なぜ高額に?: アスベストの除去は、法律で定められた厳格な管理下で行う専門工事です。作業を一旦ストップし、飛散防止のための隔離措置や、専門作業員の確保、そして特別な処分費用など、莫大な追加費用が発生します。
  • 対策: 2006年以前の建物では、解体前の入念なアスベスト事前調査が法律で義務付けられています。この調査を確実に行う業者を選ぶことが重要です。

以前、ある古いビルの床を斫った際、コンクリートの下から、さらに分厚い、昔の機械の基礎と思われるコンクリートの塊が出てきたことがあります。お客様にご報告し、追加の撤去費用についてご協議させていただきました。このように、見えない部分のリスクはゼロにはできません。だからこそ、こうした不測の事態が発生した際に、誠実にお客様と向き合い、最善の解決策を一緒に考えてくれる業者を選ぶことが何よりも大切なのです。

まとめ

今回のコラムでは、「斫り(はつり)工事の費用」という、専門的で分かりにくいテーマについて、特に「見積もり」に焦点を当て、その費用の基本構成から、具体的な単価の相場、悪徳業者を避けるための見積もりチェックポイント、そして費用が想定以上に高額になるケースまで、プロの視点から詳しく解説してまいりました。

斫り工事の費用は、作業費、処分費、経費という3つの要素で構成され、その作業費は、工事内容に応じてm2、m3、日当といった単価で算出されます。しかし、その見積書には、「一式」表記の多用や、不自然に安い処分費など、悪質な業者の手口が隠されている場合もあります。見積もりの内訳を詳細にチェックし、費用の根拠を明確に説明してくれる業者を選ぶことが、不当な高額請求を避けるための第一歩です。

また、コンクリートの内部や地中には、予期せぬ鉄筋や障害物が隠れている可能性もあり、時には費用が追加で発生するリスクも伴います。だからこそ、こうした不測の事態にも誠実に対応し、お客様と一緒になって最善の解決策を考えてくれる、技術力と信頼性の高い専門業者をパートナーに選ぶことが、何よりも重要となるのです。

この記事でお伝えした「見積もり術」が、これから斫り工事を検討されている皆様にとって、費用の不安を解消し、適正な価格で、安心して質の高い工事を実現するための一助となれば幸いです。

株式会社アライブでは、岡山地域密着をモットーに、空き家、建て替え時の解体作業から舗装工事までおこなっております。私たちは、費用の透明性を何よりも重視します。お客様が見積もりの全ての項目にご納得し、安心してご依頼いただけることこそが、真のプロフェッショナルである証だと考えております。是非!解体の事なら株式会社アライブにお任せください!

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