現場ブログ

太陽光パネルの解体費用、どうする?撤去・処分・リサイクルの全知識

こんにちは!岡山の解体専門業者の株式会社アライブです。

「我が家の太陽光パネルも、設置してからもう10年以上。固定価格での買取期間も終わったけど、この先どうすればいいんだろう?」「最近、発電効率が落ちてきた気がする。撤去するにも、解体費用は一体いくらかかるの?」「家の建て替えを機にパネルを処分したいけど、環境に悪い捨て方じゃないか心配…」このように、2010年代を中心に普及した太陽光発電システムが、今、大きな転換期を迎え、その「しまい方」について、具体的な疑問やご不安をお持ちのご家庭が急増しています。

この記事では、そんな皆様の疑問にお応えするために、私たち解体のプロフェッショナルが、「卒FIT(固定価格買取制度の期間終了)時代」における太陽光パネルの解体・撤去に焦点を当て、なぜ今その需要が増えているのかという背景から、基本となる費用の内訳、そして環境問題に配慮した正しい処分方法やリサイクルの現状、さらには費用を賢く抑えるための買取(リユース)や補助金の可能性、最後に安心して任せられる専門業者の条件まで、詳しく、そして分かりやすく解説いたします。

この記事を最後までお読みいただければ、「卒FIT時代」におけるご自宅の太陽光パネルの最適な扱い方を判断でき、解体・撤去にかかる費用から処分方法までを正しく理解し、安全かつ適切に、そして賢く工事を依頼するための具体的な知識が身につきます。岡山でFIT期間が終了し、今後の太陽光パネルの扱いに迷われている方、パネルの寿命や家の建て替えに伴い撤去をご検討中のご家族は、ぜひご一読ください。

【2025年問題】寿命・卒FIT…今、太陽光パネルの解体・撤去が増加している背景

なぜ今、太陽光パネルの解体や撤去が、これほどまでに注目されるようになったのでしょうか。その背景には、「太陽光パネルの寿命」と、国の制度である「FITの終了(卒FIT)」という、2つの大きな要因が重なる、いわば「2025年問題」とも言える状況があります。

1. 太陽光パネルの「寿命」の到来

住宅用太陽光パネルの本格的な普及が始まってから、15年以上が経過しました。太陽光パネル自体の物理的な寿命は20年~30年と比較的長いですが、初期に設置されたパネルは、経年劣化による発電効率の低下や、パワーコンディショナ(直流を交流に変換する機器、寿命10~15年)の故障などが顕在化してくる時期に差し掛かっています。性能が落ちたパネルを使い続けるよりも、撤去して屋根をスッキリさせたり、より高性能な最新のパネルに交換したり、という選択をされるご家庭が増えているのです。

2. 「卒FIT(そつフィット)」による売電メリットの減少

「FIT(固定価格買取制度)」とは、2012年に始まった、太陽光発電で生み出した電力を、10年間、国が定める高い価格で電力会社が買い取ることを約束した制度です。この制度により、多くのご家庭が太陽光パネルを設置しました。

しかし、2019年から、この10年間の買取期間を満了するご家庭が続々と現れ始めています。これが「卒FIT」です。卒FIT後は、電力の買取義務がなくなり、売電価格も1kWhあたり40円台だったものが、7~9円程度まで大幅に下落します。これにより、「売電で利益を得る」という大きなメリットが薄れ、「高い費用をかけて修理やメンテナンスをするよりも、いっそ撤去してしまおう」と考える方々が増加しているのです。

3. 家の解体・建て替えやリフォームの増加

太陽光パネルを設置した家自体が、築20年、30年と経過し、建て替えや大規模な屋根リフォームの時期を迎えるケースも増えています。家の解体時には、当然パネルも撤去しなければなりません。

以前、あるお客様から「卒FITを機に、もう使わないから」と太陽光パネルの撤去をご依頼いただきました。私たちは、撤去だけでなく、まだ十分に使えるパネルであったため、中古パネルとしての買取(リユース)もご提案し、結果的に撤去費用の一部を相殺することができました。このように、太陽光パネルの解体・撤去は、単なる「終わり」ではなく、様々な「次の選択」に繋がる重要な節目なのです。

太陽光パネルの解体費用、基本の内訳は「撤去作業費」と「パネル処分費」

太陽光パネルの解体にかかる総費用は、大きく分けて、屋根からパネルを取り外すための**「撤去作業費」と、取り外したパネルを法律に則って処理するための「パネル処分費」**という、2つの費用の合計で構成されています。まずは、この基本の内訳を理解しましょう。

1. 撤去作業費:安全な取り外しと屋根の補修にかかる費用

これは、屋根の上での専門的な作業に対する費用です。

  • 主な内訳:
    • 足場設置費用: 高所作業の安全を確保するために不可欠です。家の解体と同時に行う場合は、この費用が不要になるため、コストを大きく抑えられます。
    • 電気工事費用: 感電事故を防ぐため、有資格者(電気工事士)が、パワーコンディショナの停止や配線の切り離しを行います。
    • パネル・架台の撤去作業費: 作業員が屋根に上り、パネルやそれを固定している金属製の架台を丁寧に取り外す人件費です。
    • 屋根の補修費用: 架台を固定していたボルトの穴を、コーキング材などで確実に塞ぎ、雨漏りを防ぐための重要な作業費用です。
    • 廃材の収集運搬費: 取り外したパネルや架台などを、トラックで処分場まで運ぶ費用です。
  • 費用相場: 一般的な住宅用(3~5kW)の場合、足場の設置が必要な単独工事で約15万円~30万円、家の解体と同時で足場が不要な場合は約8万円~20万円程度が目安となります。

2. パネル処分費:産業廃棄物として適正に処理するための費用

取り外した太陽光パネルは、家庭ごみでは捨てられません。「産業廃棄物」として、専門の処理施設で処分する必要があります。

  • 主な内訳: 中間処理施設や最終処分場で、パネルを破砕・分別したり、埋め立てたりするための費用です。
  • 費用相場: パネル1枚あたり約1,000円~2,000円程度が目安です。例えば、20枚のパネルが設置されていれば、2万円~4万円の処分費用がかかります。

以前、あるお客様がご自身でパネルを取り外そうと試み、屋根の瓦を数枚割ってしまった、というご相談がありました。結局、私たちが撤去作業と、想定外の瓦の補修を行うことになり、最初からご依頼いただくよりも高い費用がかかってしまいました。撤去作業費には、こうした安全確保と、その後の雨漏りなどを防ぐための、専門家による確実な作業の価値が含まれているのです。

【環境への配慮】撤去した太陽光パネルの処分、不法投棄リスクとリサイクルの現状

環境に優しいエネルギー源として普及した太陽光パネルですが、その役目を終えた時、適切な方法で処分されなければ、逆に環境へ大きな負荷を与えてしまう可能性があります。ここでは、撤去された太陽光パネルの正しい処分方法と、それに伴うリスク、そして未来に向けたリサイクルの現状について解説します。

1. 太陽光パネルは有害物質を含む「産業廃棄物」

まず、法的な大前提として、撤去された太陽光パネルは「産業廃棄物」として扱われます。

  • なぜ産業廃棄物?: パネルは、ガラスやアルミ、プラスチックなどが組み合わさった「混合廃棄物」であることに加え、製品によっては、発電セルに鉛、セレン、カドミウムといった人体に有害な物質が含まれている可能性があるためです。
  • 不法投棄のリスク: もし、知識のない業者や悪質な業者が、これらのパネルを山中などに不法投棄した場合、雨水によって有害物質が土壌や地下水に溶け出し、深刻な環境汚染を引き起こします。廃棄物処理法では、不法投棄を行った業者だけでなく、処理を依頼した排出事業者(施主様)も、厳しい罰則の対象となる可能性があります。

2. 適正処理の証明「マニフェスト」

この不法投棄リスクを回避し、適正な処理が行われたことを確認するための仕組みが「マニフェスト(産業廃棄物管理票)」です。解体業者は、マニフェストを発行し、廃棄物が収集運搬業者から中間処理施設、最終処分場へと渡っていく各工程で、処理が完了したというサインをもらいます。最終的に、全ての処理が完了したという報告が記載されたマニフェストの写しを、施主様も受け取り、保管することで、ご自身のパネルが正しく処分されたことを証明できます。

3. 未来へ繋ぐ「リサイクル」の現状

近年、2030年代後半から予測される太陽光パネルの大量廃棄時代に備え、そのリサイクル技術が急速に進歩しています。

  • リサイクルの流れ: 専門の処理施設では、まずパネルからアルミ製のフレームを分離します。その後、高温の熱分解処理などで、ガラスと発電セル(セルシート)をきれいに剥がし、それぞれを資源として回収します。
  • 再生される資源: 回収されたガラスはガラスウールの原料などに、アルミはアルミ原料として、そして発電セルに含まれる銀や銅といった有価金属も、精錬されて再利用されます。
  • リサイクル業者の選択: まだ発展途上の分野ではありますが、環境への配慮を重視するならば、こうした専門のリサイクル施設と提携している解体業者を選ぶことも、これからの時代には重要な選択基準となります。

以前、環境意識の非常に高いお客様から、「撤去したパネルが、ただ埋め立てられるのは忍びない。何とかリサイクルできないか」という強いご要望をいただきました。私たちは、提携している岡山県内の先進的なリサイクル業者と連携し、お客様のパネルからガラスやアルミを高い割合で再資源化することに成功しました。これからの解体業者は、ただ壊すだけでなく、地球の未来まで考えた「資源の循環」に貢献する役割を担っているのです。

解体費用を抑える!太陽光パネルの買取(リユース)や補助金活用の可能性

高額になりがちな太陽光パネルの解体・撤去費用。少しでもその負担を軽減するための、賢い方法はないのでしょうか。ここでは、まだ使えるパネルを「資産」として活かす方法や、行政の支援制度について解説します。

1. 買取(リユース)で、撤去費用を相殺・削減!

もし、撤去する太陽光パネルが、まだ十分に発電能力を残しており、パネル自体に大きな損傷がない場合、処分ではなく**「買取(リユース)」**という選択肢があります。

  • どのような場合に可能?:
    • 設置から年数が浅い(一般的に10年以内など)。
    • 発電効率が大きく低下していない。
    • パネルの表面に目立った傷や割れがない。
    • メーカーの保証が残っている、など。
  • 買取のメリット:
    1. 費用の削減: 専門の買取業者に査定を依頼し、パネルに値段が付けば、その買取価格を撤去費用から差し引くことができます。場合によっては、撤去費用が実質ゼロ、あるいはプラスになる可能性さえあります。
    2. 環境貢献: まだ使える資源を廃棄せず、次の場所で再利用(リユース)してもらうことで、環境負荷の低減に貢献できます。中古パネルは、国内外の電力インフラが未整備な地域などで、貴重な電源として活用されることもあります。
  • 相談先: 私たちのような解体業者の中には、こうした中古パネルの買取業者と提携している場合があります。撤去を検討する際には、まず「このパネルは、買取やリユースの対象になりますか?」と相談してみることをお勧めします。

2. 補助金・助成金活用の可能性

太陽光パネルの「撤去のみ」を対象とした補助金制度は、現時点では全国的に見ても非常に少ないのが実情です。しかし、以下のようなケースでは、解体費用の一部が補助の対象となる可能性があります。

  • 老朽危険家屋の解体に伴う撤去:自治体(岡山市など)が設けている「老朽危険空き家等除却補助金」などを利用して家全体を解体する場合、その付帯工事として、屋根の上の太陽光パネルの撤去費用も補助対象経費として認められる場合があります。
  • 新しいエネルギー設備への更新:古い太陽光パネルを撤去し、より高性能な最新の太陽光発電システムや、家庭用蓄電池、V2H(Vehicle to Home)といった新しい設備を導入する際に、その導入費用に対する補助金制度が利用できる場合があります。その中で、古いシステムの撤去費用が一部経費として認められるケースも考えられます。

注意点

補助金制度は、自治体によって内容が大きく異なり、また年度ごとに予算や条件も変わります。利用を検討される場合は、必ずお住まいの自治体の環境政策課や建築指導課などの担当窓口に、最新の情報を確認することが重要です。

あるお客様は、家の建て替えに伴う解体で、設置後8年の比較的新しい太陽光パネルの撤去が必要でした。私たちは、提携する買取業者による査定を手配し、十数万円の買取価格が付きました。そのおかげで、お客様の解体費用の負担を大きく軽減することができ、「諦めていただけに、本当に嬉しい」と大変喜んでいただけました。捨てる前に、まずはその価値を再確認してみる。それが、賢いコスト削減の第一歩です。

解体から処分まで安心!太陽光パネル撤去を任せられる専門業者の条件

太陽光パネルの解体・撤去は、高所作業、電気工事、産業廃棄物処理といった、複数の専門領域にまたがる、非常に難易度の高い工事です。だからこそ、これらの全工程を、安全かつ適正に、そして一貫して任せられる、信頼できる専門業者を選ぶことが何よりも重要になります。

太陽光パネル撤去を安心して任せられる専門業者が満たすべき5つの条件

  1. 「電気工事士」の資格者が在籍、または確実に連携していること:これが絶対条件です。太陽光パネルの電気系統の切り離し作業は、「第二種電気工事士」以上の国家資格がなければ行うことができません。感電という命に関わる事故を防ぐため、必ず有資格者が作業を行う体制があるかを確認しましょう。
  2. 「産業廃棄物収集運搬業許可」を保有、または許可業者と正式に提携していること:撤去したパネルを、産業廃棄物として適正に運搬・処分するためには、この許可が不可欠です。また、前述した「マニフェスト」の発行と、その写しを工事完了後にお客様へ渡すことを、きちんと約束してくれる業者を選びましょう。
  3. 屋根工事の知識と、確実な「防水処理」の技術があること:パネルや架台を撤去した後には、必ず屋根にボルトの跡が残ります。この穴を、コーキング材などで確実に塞ぎ、雨漏りを100%防ぐための、丁寧で確実な防水処理技術を持っているかどうかも、非常に重要なポイントです。屋根材の種類に応じた適切な処理ができる業者を選びましょう。
  4. 高所作業における徹底した「安全管理体制」:足場の設置はもちろんのこと、作業員の安全帯(墜落制止用器具)の使用徹底や、強風時の作業中止判断など、高所作業における安全管理体制が確立されているかを確認しましょう。安全をおろそかにする業者に、大切な家の屋根を任せることはできません。
  5. リサイクルやリユース(買取)に関する知識とネットワークを持っていること:ただ撤去・処分するだけでなく、「このパネルなら、まだ価値があるかもしれませんから、買取業者に査定を依頼してみましょうか?」「環境に配慮して、リサイクル処理を徹底している処分施設へ搬入します」といった、時代のニーズに合った、プラスアルファの提案ができる業者であれば、より信頼性が高いと言えるでしょう。

私たち株式会社アライブは、解体工事の専門家であると同時に、これらの条件を全て満たし、お客様にワンストップで安心をお届けできる体制を整えています。岡山県内での豊富な施工実績に基づき、安全管理を徹底し、各種法令を遵守し、そして環境への配慮も忘れません。太陽光パネルの「しまい方」に迷ったら、ぜひ一度、私たちにご相談ください。

まとめ

今回のコラムでは、**「卒FIT時代」**を迎え、多くの方が新たな課題として直面し始めた「太陽光パネルの解体・撤去」について、その費用や処分方法、そして賢い業者選びのポイントまで、詳しく解説してまいりました。

環境に優しいエネルギーとして普及した太陽光パネルですが、その役目を終える際には、高所作業や感電といった「安全」のリスク、そして有害物質を含む可能性のある「産業廃棄物」として、法律に基づき適正に処理しなければならないという、大きな責任が伴います。

安易なDIYや、知識の乏しい業者への依頼は、重大な事故や、不法投棄といった環境問題、そして将来的な雨漏りなどの原因となりかねません。撤去にかかる費用だけでなく、その後の安全性や、環境への配慮までを総合的に考え、電気工事、屋根工事、そして産業廃棄物処理の全てに精通した、信頼できる専門業者をパートナーに選ぶこと。それが、太陽光パネルの「しまい方」で後悔しないための、唯一かつ最善の選択と言えるでしょう。

この記事が、ご自宅の屋根にある太陽光パネルの将来について考えている皆様にとって、不安を解消し、ご自身の状況に合った、最も賢明な一歩を踏み出すための一助となれば幸いです。

株式会社アライブでは、岡山地域密着をモットーに、空き家、建て替え時の解体作業から舗装工事までおこなっております。もちろん、このような専門的な太陽光パネルの安全な撤去・処分も、豊富な経験と確かな技術、そして法令遵守の精神で、お客様に最高の安心をお届けいたします。是非!解体の事なら株式会社アライブにお任せください!

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