現場ブログ

解体工事の「音」のルールブック|騒音規制法とご近所円満の秘訣

こんにちは!岡山の解体専門業者の株式会社アライブです。

「いよいよ家の解体工事が始まるけれど、工事中の騒音って、法律で何か決まりはあるの?」「『ご迷惑をおかけします』と挨拶はするけれど、実際のところ、どれくらいの音までが許される範囲なんだろう?」「作業時間は朝何時から夕方何時までが一般的なルールなの?」このように、解体工事を計画する中で、避けては通れない「騒音」の問題と、それに関する社会的なルールについて、具体的な疑問やご不安をお持ちの方は少なくありません。

この記事では、そんな皆様の疑問にお応えするために、私たち解体のプロフェッショナルが、解体工事と密接に関わる「騒音規制法」を、**ご近所様と円満な関係を保ちながら工事を進めるための「音のルールブック」**として、その目的から、守るべき具体的な数値や時間、そして法律を守るだけでなく、さらに一歩進んだ配慮を行うプロの技術、最後にこのルールブックを熟知した優良な業者の見分け方まで、分かりやすく解説いたします。

この記事を最後までお読みいただければ、「騒音規制法」という法律の中身を正しく理解し、ご自身の解体工事が近隣の生活環境に配慮して適正に行われるのかを確認するための具体的な知識が身につきます。岡山で解体工事の騒音によるご近所トラブルを何としても避けたい方、法律で定められたルールを知った上で安心して工事に臨みたい方、そして業者選びの際に法令遵守を重要な判断基準にしたいとお考えの施主様は、ぜひご一読ください。

【大原則】なぜ解体工事に騒音規制法という「音」のルールがあるのか?

まずはじめに、なぜ解体工事には「騒音規制法」という法律、いわば「音のルール」が定められているのでしょうか。その根本的な目的を理解することが、円満な解体工事への第一歩となります。

結論から申し上げますと、騒音規制法の目的は、**「国民の生活環境を保全し、健康を守ること」**です。私たちは皆、自宅やその周辺で、静かで平穏な時間を過ごす権利を持っています。しかし、社会が発展し、街が新陳 new していくためには、建物の新築や建て替え、それに伴う解体工事は不可欠です。そして、解体工事には、どうしても大きな音(騒音)の発生が伴います。

この「静かに暮らしたい」という住民の権利と、「工事を進める必要がある」という社会の要請。この二つのバランスを取るために、騒音規制法は存在します。この法律は、「工事を行う側は、これこれのルールを守ってください。そうすれば、近隣の方々も、社会に必要な工事としてある程度は我慢してくださいね」という、社会全体での**「お互い様の精神」を明文化したルールブック**なのです。

特に、解体工事は、バックホウなどの重機が稼働する音や、コンクリートを砕く打撃音など、数ある建設工事の中でも特に大きな騒音が発生しやすい工事です。そのため、騒音規制法では、こうした作業を「特定建設作業」と位置づけ、守るべき基準を厳格に定めています。

以前、あるお客様から「法律なんて、業者さんが守ればいい話ですよね?」とご質問を受けたことがあります。私たちは、「もちろん、私たちが遵守するのは大前提です。しかし、この法律の目的をご理解いただくことで、お客様ご自身も、なぜ私たちが丁寧な養生や挨拶を行うのか、その重要性にご納得いただけ、より安心して工事を見守っていただけるのです」とお答えしました。騒音規制法は、私たち業者とお客様、そして近隣の皆様が、同じ方向を向いて円満な工事を実現するための、共通の指針なのです。

【重要数値】「85デシベル」と「作業時間」、解体工事で守るべき騒音規制法の数字

騒音規制法という「音のルールブック」には、具体的に守るべき「数字」が明確に定められています。ここでは、解体工事を行う上で最も重要となる「騒音の大きさ」と「作業時間」に関する規制について、ズバリ解説します。

1. 騒音レベルの基準値:「85デシベル(dB)」

法律では、特定建設作業を行う場所の敷地の境界線において、騒音の大きさが85デシベル(dB)を超えてはならないと定められています。

  • 「85デシベル」の体感:これは、一般的に「極めてうるさい」と感じ、大きな声で話さないと会話が難しいレベルの音量です。身近な例で言うと、以下のような音に相当します。* 走行中の電車の中や、地下鉄の駅のホーム* すぐ近くで鳴り響く目覚まし時計* 滝の近く私たち解体業者は、この基準値を超えないよう、現場を防音シートで囲ったり、可能な限り音の静かな重機や工法を選んだりといった、専門的な対策を講じる義務があります。

2. 作業時間の規制

近隣の方々の生活リズムに配慮するため、作業を行える時間帯も厳しく決められています。

  • 法律上の原則: 午前7時から午後7時まで
  • 岡山市など、市町村条例による上乗せ規制:法律は全国共通のルールですが、多くの市町村では、地域の実情に合わせて、より厳しい独自のルールを「条例」で定めています。例えば、岡山市では、作業時間は原則として午前8時から午後6時までと、法律よりも短い時間に設定されています。当然、私たちはこの岡山市のルールを遵守して作業を行います。
  • 連続作業日数と休日のルール:
    • 連続作業は6日まで: 長期間騒音が続く負担を軽減するため、7日以上の連続作業は禁止されています。
    • 日曜・祝日は作業禁止: 原則として、多くの人が家で過ごす日曜日や祝日に、特定建設作業を行うことはできません。

これらの数字や時間は、解体業者が守るべき最低限のラインです。以前、ある現場で、お隣様から「うちの子が受験生で、平日の夕方は特に静かにしてほしい」というご相談をいただきました。私たちは、法律や条例の時間内ではありましたが、そのお気持ちを汲み取り、午後4時以降は大きな音の出る作業を翌日に回すといった、柔軟な対応を心がけました。ルールを守ることは当然として、そこにどれだけ「配慮」を上乗せできるかが、プロの仕事だと考えています。

【プロの配慮】法律だけじゃない!解体工事の騒音を抑える業者の工夫と技術

騒音規制法で定められた基準を守るのは、プロとして当然の責務です。しかし、本当に信頼できる優良な業者は、法律という最低限のラインを守るだけでなく、さらに一歩進んで、近隣への影響を「できる限り最小限に抑える」ための、独自の工夫と技術を持っています。ここでは、法律の条文には書かれていない、プロならではの配慮についてご紹介します。

1. 低騒音・低振動工法の積極的な採用

同じコンクリートを壊す作業でも、どの機械を使うかで、発生する騒音は全く異なります。

  • ブレーカーから圧砕機(ニブラー)へ:従来、コンクリートの破壊には、大きな打撃音(ガンガン!という音)を伴う「ブレーカー」が主流でした。しかし、最近では、油圧の力でコンクリートを静かに噛み砕く「圧砕機(あっさいき、通称:ニブラー)」という重機が普及しています。圧砕機は、ブレーカーに比べて騒音・振動を大幅に低減できるため、住宅密集地での解体工事には非常に有効です。費用は多少割高になる場合がありますが、優良な業者は、近隣環境を最優先に考え、こうした低騒音型の重機を積極的に提案・採用します。

2. 養生の質へのこだわり

現場を囲う「養生シート」も、ただ張れば良いというものではありません。

  • 高性能な防音シートの使用: 通常のメッシュシートだけでなく、内部に音を吸収する素材が入った、より高性能な「防音シート」を使用します。
  • 隙間のない設置: シートの継ぎ目や、地面との隙間をできる限りなくし、音が外に漏れ出すのを防ぎます。仮囲いの高さも、通常より高く設定するなどの工夫を行います。

3. 作業スケジュールの工夫

1日の作業時間の中でも、特に大きな音が出る作業を、近隣への影響が比較的少ない時間帯に集中させる、といった配慮も行います。

  • 例: 午前中の早い時間帯は、比較的静かな内装材の撤去作業から始め、最も大きな音が出る基礎の破砕作業は、多くの人が外出しているであろう平日の昼間に行う、などです。

4. 現場でのコミュニケーション

工事前の挨拶だけでなく、工事期間中も、近隣の方々とのコミュニケーションを大切にします。「工事だより」のような形で、翌日の作業内容や、特に大きな音が出る時間帯などを事前にお知らせすることで、近隣の方々も心の準備ができ、ストレスを軽減することができます。

以前、ある産婦人科医院の隣で解体工事を行った際、私たちは、新生児や母親たちの安静を第一に考え、全てのコンクリート解体作業を圧砕機で行い、さらに医院側の壁面には二重の防音シートを設置しました。結果、工事期間中、医院からのクレームは一件もなく、院長先生からは「ここまで配慮してくれるとは思わなかった」と感謝のお言葉をいただきました。法律を守るだけでなく、その先にいる人々の暮らしを想像し、最善を尽くす。それが、私たちの考えるプロの配慮です。

【イエローカード】騒音規制法違反が解体工事の「中断」を招く理由とは

もし、解体業者が騒音規制法を軽視し、ルールを破って工事を進めた場合、どのような事態が待っているのでしょうか。それは、単に「近所から苦情が来る」というレベルでは済まされない、プロジェクト全体を頓挫させかねない、深刻な事態に発展する可能性があります。サッカーで言えば、警告を意味する「イエローカード」、そして時には退場を意味する「レッドカード」が出されることもあるのです。

1. 近隣からの通報と行政の介入

基準値を超える騒音や、時間外の作業など、明らかな法律違反があった場合、近隣住民の方々は、我慢の限界を超え、市役所の環境担当部署や、時には警察に通報します。通報を受けた行政は、その内容を放置することはできません。職員が現場に駆けつけ、騒音計で実際の音量を測定するなど、事実確認の調査を行います。

2. 行政からの「改善勧告」・「改善命令」(イエローカード)

調査の結果、法律違反が確認された場合、まず市町村長は、工事を行っている業者に対して、騒音の防止方法を改めるよう「改善勧告」を出します。これは、「このままではルール違反ですよ。すぐに対策を強化しなさい」という、行政からの最初の警告、まさに「イエローカード」です。

そして、業者がこの勧告に従わない場合、さらに重い「改善命令」が出されます。これは法的な拘束力を持ち、業者は命令に従う義務が生じます。

3. 最悪の事態「工事中断命令」(レッドカード)

改善命令にも従わないなど、特に悪質で、周辺の生活環境への影響が著しいと判断された場合には、市町村長は、その業者に対して、工事の一時的な停止や、最悪の場合は工事そのものの中止を命じることができます。これが「レッドカード」です。工事が中断してしまえば、当然、工期は大幅に遅れ、その後の全ての計画が狂ってしまいます。

4. 施主様への影響

工事が中断すれば、その影響は業者だけでなく、施主様ご自身に直接降りかかってきます。

  • 計画の破綻: 解体後の新築工事の着工が遅れ、ハウスメーカーとの契約や住宅ローンのスケジュールに影響が出る。
  • 経済的損失: 工期の遅延による追加費用や、仮住まいの家賃延長など、予期せぬ経済的損失が発生する。
  • 信頼関係の損失: 近隣との関係が修復不可能なほど悪化し、工事完了後も気まずい思いをし続けることになる。

以前、他社が施工していた現場で、連日の時間外作業に耐えかねた近隣住民の方々が連名で市役所に陳情し、結果的に工事が1ヶ月以上も中断してしまったという話を聞いたことがあります。その施主様は、新居への引越しも大幅に遅れ、大変な苦労をされたそうです。騒音規制法違反は、それほどまでに重大な結果を招く可能性があるのです。

「騒音規制法、ご存じですか?」優良な解体業者を見抜く魔法の質問

解体工事を依頼する施主様として、ご自身の工事が騒音規制法をきちんと遵守して行われるか、そして近隣に最大限配慮してくれる業者かどうかを、どうすれば見極められるのでしょうか。その答えは、打ち合わせの際に、たった一つの「魔法の質問」を投げかけることにあります。

その質問とは、「今回の工事で、騒音規制法に関して、どのような点に注意し、具体的にどのような対策をされますか?」です。

この質問に対する業者の回答によって、その会社の法令遵守意識、専門知識、そして近隣への配慮の姿勢が、驚くほど明確に分かります。

【優良な業者の回答例】

「はい、ご質問ありがとうございます。お客様のこの解体工事は、〇〇という重機を使用しますので、騒音規制法に基づく特定建設作業に該当します。そのため、工事開始の7日前までに、私たちが責任を持って岡山市の〇〇窓口へ届け出を行います。また、法律の基準である85デシベルを超えないよう、現場は高性能な防音シートで囲い、特に音の大きい基礎の解体時には、可能な限り低騒音型の圧砕機を使用する計画です。作業時間も、岡山市の条例に従い、午前8時から午後6時まで、日曜・祝日は休工とさせていただきます。ご挨拶の際に、これらの点もご近所の皆様にしっかりご説明しますので、ご安心ください」

【注意が必要な業者の回答例】

  • 曖昧・無知な回答: 「騒音ですか?まあ、大丈夫ですよ。いつもやってますから」「法律のことは、よく分からないですけど、普通にやりますよ」
  • 責任転嫁する回答: 「音のことは、お互い様ですからね。何か言われたら、施主さんの方から一言言ってもらえれば…」
  • 安易な安請け合い: 「うちは、そんな面倒なことは気にせず、どんどん進めるから早いですよ!」

優良な業者は、騒音規制法について、その目的から具体的な基準、手続きに至るまでを熟知しており、それを分かりやすい言葉で、自信を持って説明することができます。そして、法律を守ることを、自社のリスク管理だけでなく、お客様と近隣社会を守るための当然の責務として捉えています。

私がこの業界に入りたての頃、あるお客様からこの「魔法の質問」をされ、しどろもどろになってしまった苦い経験があります。その時、同席していた上司が、上記の見本のように完璧に回答し、お客様の不安を安心に変えていく姿を目の当たりにしました。あの日以来、私は、法律の知識を自分の言葉で語れることこそが、プロの信頼の証だと肝に銘じています。ぜひ、業者選びの際に、この質問を試してみてください。

まとめ

今回のコラムでは、解体工事を行う上で避けては通れない「騒音」の問題と、それを規制する「騒音規制法」について、**ご近所と円満な関係を保つための「音のルールブック」**という視点から、その目的、具体的な規制内容、違反した場合のリスク、そして法令を遵守する優良な業者の見分け方まで、詳しく解説してまいりました。

騒音規制法は、単に業者を縛るための堅苦しい法律ではありません。それは、工事を行う私たちと、その周辺で生活する皆様とが、お互いの立場を尊重し、良好な関係を保ちながら、社会に必要な建設活動を進めていくための、非常に重要なコミュニケーションツールです。

「85デシベル」や「作業時間」といった法律で定められたルールを守ることは、プロとして当然の大前提です。しかし、本当の信頼は、そのルールを守るだけでなく、法律の条文には書かれていない、近隣の方々の心情に寄り添う「配慮」を、どれだけ上乗せできるかで決まります。

施主様におかれましては、ご自身の解体工事に、このような社会的なルールが関わっていることをご理解いただき、そのルールを誠実に遵守し、さらにはプラスアルファの配慮まで考えてくれる、心から信頼できる業者をパートナーとして選ぶことが、何よりも重要です。

この記事が、解体工事に伴う騒音への不安を抱えている皆様にとって、その不安を解消し、確かな知識を持って、円満な工事を実現するための一助となれば幸いです。

株式会社アライブでは、岡山地域密着をモットーに、空き家、建て替え時の解体作業から舗装工事までおこなっております。私たちは、騒音規制法をはじめとする各種法令を遵守することはもちろん、地域の皆様への配慮を第一に考えた、安全で誠実な工事を徹底しております。是非!解体の事なら株式会社アライブにお任せください!

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