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太陽光パネルの解体・撤去費用はいくら?太陽光パネルの処分方法と注意点

こんにちは!岡山の解体専門業者の株式会社アライブです。
「家の建て替えを計画しているけれど、屋根の上にある太陽光パネルはどうすればいいの?」「設置してから15年、そろそろ寿命が近いかもしれないけど、撤去するのに費用は一体いくらかかるんだろう?」「太陽光パネルって、普通の粗大ゴミみたいに捨てられるものなの?」このように、ご自宅の屋根に設置した太陽光パネルについて、その「最後の処分」という、設置時にはあまり考えなかったであろう問題に直面し、様々な疑問や不安をお持ちの方が増えています。
この記事では、そんな皆様の疑問や不安を解消するために、私たち解体のプロフェッショナルが、今後ますます増加が見込まれる「太陽光パネルの解体・撤去」について、撤去が必要になるタイミングや放置するリスクから、専門業者による安全な作業の手順、そして最も気になる費用相場とその内訳、さらには環境問題にも関わる正しい処分方法まで、詳しく、そして分かりやすく解説いたします。
この記事を最後までお読みいただければ、ご自宅の太陽光パネルの解体・撤去について、その費用から処分方法までを正しく理解し、安全かつ適切に、そして賢く工事を依頼するための具体的な知識が身につきます。岡山で太陽光パネルを設置している住宅の解体や建て替えをご検討中の方、太陽光パネルの寿命や故障、発電効率の低下にお悩みの方、そしてFIT(固定価格買取制度)期間が終了し、今後のパネルの扱いに迷われているご家庭は、ぜひご一読ください。
目次
【家の解体・寿命】太陽光パネルの撤去が必要になるタイミングと放置するリスク
エコで経済的なイメージから、2010年代を中心に急速に普及した住宅用太陽光パネル。しかし、それらも永遠に使えるわけではありません。いずれは「撤去」や「解体」を検討する時期がやってきます。ここでは、太陽光パネルの撤去が必要になる主なタイミングと、古くなったパネルをそのまま放置しておくことの危険性について解説します。
太陽光パネルの撤去・解体が必要になる主なタイミング
- 家の解体・建て替え: これが最も分かりやすいタイミングです。家屋全体を解体する際には、当然、屋根の上にある太陽光パネルも事前に撤去する必要があります。家屋の解体工事と一括して、同じ業者に依頼するのが一般的です。
- 屋根の葺き替え・リフォーム: 屋根の塗装や防水工事、瓦の葺き替えなど、大規模なメンテナンスを行う際には、一度太陽光パネルをすべて取り外し、工事完了後に再設置する必要があります。
- 太陽光パネル自体の寿命: 太陽光パネルの寿命(出力保証期間)は、一般的に20年~30年程度と言われています。2000年代後半から2010年代前半に設置された初期のパネルは、まさに今、その寿命を迎えつつあります。経年劣化により発電効率が著しく低下した場合、新しいパネルに交換するために既存パネルの撤去が必要になります。
- パネルの故障・破損: 台風による飛来物や、積雪の重みなどでパネルが物理的に破損してしまった場合、修理が不可能であれば交換・撤去が必要となります。
- FIT(固定価格買取制度)期間の終了後: 10年間の電力の買取期間が終了(卒FIT)した後、売電価格が大幅に下がるため、自家消費に切り替えるか、あるいは蓄電池を導入するか、発電システム自体の撤去を選択するご家庭も出てきます。
古い太陽光パネルを放置するリスク
- 雨漏りの原因: パネルを屋根に固定している架台のボルト部分や、配線の貫通部分の防水処理が経年劣化すると、そこから雨水が浸入し、深刻な雨漏りを引き起こす原因となります。気づかないうちに、屋根の下地や家の構造躯体を腐食させてしまう恐れもあります。
- パネルの飛散・落下による第三者への被害: 経年劣化したパネルや架台は、固定する力が弱まっています。台風や竜巻などの強風によってパネルが屋根から剥がれ、飛散・落下した場合、隣家や通行人、駐車している車などに甚大な被害を与えてしまう可能性があります。その場合の損害賠償責任は、当然、所有者であるお客様が負うことになります。
- 感電のリスク: 太陽光パネルは、光が当たっている限り発電し続けます。配線が劣化したり、パネルが破損したりして内部が露出すると、たとえシステムが停止していても高電圧が発生している可能性があり、触れると感電する非常に高いリスクを伴います。
- 資産価値の低下: 発電しない、あるいは破損した太陽光パネルが屋根に載っている状態は、住宅の見た目を損なうだけでなく、家の売却時などに資産価値を下げる要因と見なされることがあります。
以前、あるお客様から「家の解体をお願いしたいが、屋根の太陽光パネルはまだ使えるからもったいない」というご相談を受けました。しかし、詳しく調べてみると、そのパネルは設置から20年近くが経過し、発電効率もかなり低下していました。私たちは、再設置にかかる費用や、今後のメンテナンスコスト、そして新しいパネルの性能向上などを総合的にご説明し、最終的には家の解体と同時にパネルも適正に処分するという結論に至りました。放置するリスクと、撤去・処分にかかる費用を天秤にかけ、適切なタイミングで判断することが重要です。
太陽光パネルの解体・撤去工事の手順は?屋根からの安全な取り外しと作業の流れ
太陽光パネルの解体・撤去は、屋根の上での高所作業であり、さらに電気系統を扱うため、専門的な知識と技術、そして何よりも厳重な安全管理が求められます。ご自身でDIYを行うのは、高所からの落下や感電、屋根の破損といった重大な事故に繋がるため、絶対に避けるべきです。ここでは、専門業者が行う安全な太陽光パネルの解体・撤去工事の一般的な手順を、ステップ・バイ・ステップでご紹介します。
ステップ1:足場の設置と安全対策
まず、作業員の安全確保と、万が一の部材の落下を防ぐために、建物の周囲に足場を設置し、メッシュシートで養生します。これは、高所作業における最も基本的な安全対策です。
ステップ2:電気系統の遮断と切り離し
これが、太陽光パネル撤去における最も重要な安全手順の一つです。感電事故を確実に防ぐため、以下の手順で電気系統を完全に停止させます。
- パワーコンディショナ(パワコン)の停止: 太陽光パネルで作られた直流電気を家庭で使える交流電気に変換するパワコンを、操作スイッチで停止させます。
- ブレーカーの遮断: 分電盤にある太陽光発電システム専用のブレーカーをオフにします。
- コネクタの切り離し: パネルからパワコンに繋がるケーブルの接続コネクタを切り離し、システム全体を物理的に分離します。これらの作業は、電気工事士の資格を持つ作業員が慎重に行います。
ステップ3:太陽光パネル(モジュール)の取り外し
電気が完全に遮断されたことを確認した後、いよいよパネル本体の取り外しにかかります。
- 配線の取り外し: 各パネルを繋いでいるケーブルを丁寧に取り外していきます。
- パネルの取り外し: パネルを架台に固定している金具(クランプなど)を、専用の工具を使って一つ一つ緩め、パネルを架台から持ち上げて取り外します。パネルは1枚あたり15kg~20kg程度の重さがあり、滑りやすいため、2人以上で慎重に作業します。
ステップ4:架台(ラック)の撤去
屋根の上に残った、パネルを固定していた金属製の土台(架台)を解体・撤去します。これもボルトやナットで固定されているため、一つ一つ丁寧に取り外していきます。
ステップ5:屋根の補修(防水処理)
架台を固定するために屋根に開けられたボルトの穴は、雨漏りの直接的な原因となります。この穴を、シリコン系のコーキング材などで確実に、そして丁寧にもとの状態よりも頑丈に塞ぎます。この屋根の補修作業を疎かにすると、後々深刻な雨漏りを引き起こすため、非常に重要な工程です。
ステップ6:パネル・機材の地上への荷降ろしと搬出
取り外した太陽光パネル、架台、パワーコンディショナ、配線ケーブルなどを、ロープやクレーンを使って慎重に地上へ降ろします。その後、トラックに積み込み、処分場やリサイクル施設へ運搬します。
私がこの業界で経験したヒヤリとする話ですが、ある他社の現場で、電気系統の遮断が不十分なまま作業員がパネルの配線を切断しようとし、火花が散って感電しかけたという事故がありました。太陽光パネルは、光が当たれば常に発電しています。見た目はただの板でも、高電圧を発生させているという認識を持ち、正しい手順で安全に作業を進めることが、私たちプロフェッショナルに課せられた絶対的な責務なのです。
【費用相場】太陽光パネルの解体・撤去・処分にかかる費用の内訳と価格の目安

太陽光パネルの撤去を決めた際に、最も気になるのが「費用」でしょう。その費用は、大きく分けて「撤去工事にかかる費用」と、「パネルを処分するための費用」の2つで構成されています。ここでは、それぞれの費用の内訳と、一般的な価格の目安について解説します。
(※注意:以下の費用相場は、あくまで一般的な住宅用(3~5kW程度)の目安です。パネルの枚数や種類、屋根の形状や材質、現場の状況によって大きく変動します。正確な費用は必ず専門業者に見積もりを依頼してください。)
1. 太陽光パネルの「撤去工事」費用の内訳と相場
これは、屋根からパネルや架台を取り外し、地上に降ろすまでの一連の作業にかかる費用です。
- 費用内訳:
- 足場設置費用: 安全な作業のために必須です。家の大きさや形状によりますが、一般的に10万円~20万円程度かかります。※ただし、家の解体と同時に行う場合は、解体用の足場を共用できるため、この費用を大幅に節約できます。
- パネル・架台の撤去作業費: 作業員の人件費です。パネルの枚数や屋根の勾配(急だと高くなる)によって変動します。
- 電気工事費: 電気系統の切り離し作業にかかる費用です。
- 屋根の補修費用: 架台のボルト穴などを塞ぐ防水処理費用です。
- 機材運搬費: 取り外したパネルなどを処分場まで運ぶトラックの費用です。
- 費用相場:
- 足場の設置が必要な場合、総額で約15万円~30万円程度が目安となります。
- 家の解体と同時で足場が不要な場合は、約8万円~20万円程度に費用を抑えられる可能性があります。
2. 太陽光パネルの「処分」費用の内訳と相場
取り外したパネルは、産業廃棄物として適切に処理する必要があります。そのための費用です。
- 費用内訳:
- 収集運搬費用: 撤去費用に含まれる場合が多いですが、別途計上されることもあります。
- 中間処理・最終処分費用: 処分場でパネルを破砕・分別したり、埋め立てたりするための費用です。
- 費用相場:
- パネル1枚あたり約1,000円~2,000円程度が目安です。
- 例えば、パネルが20枚設置されている場合、処分費用だけで2万円~4万円程度かかる計算になります。
【合計費用のシミュレーション例】
一般的な4kWの太陽光発電システム(パネル20枚)の撤去・処分を行う場合…
- 家の解体と同時に行う場合:
- 撤去費用(足場代なし):約10万円
- 処分費用(20枚×1,500円):約3万円
- 合計費用目安:約13万円~
- パネルのみを単独で撤去する場合:
- 撤去費用(足場代込み):約20万円
- 処分費用(20枚×1,500円):約3万円
- 合計費用目安:約23万円~
以前、あるお客様から「太陽光パネルの撤去費用が業者によって全然違う」とご相談を受けました。見積もりを比較すると、ある業者は処分費用が異常に安く、別の業者は屋根の補修費用が含まれていませんでした。私たちは、適正な処分費用の根拠と、雨漏りを防ぐための補修の重要性をご説明し、全ての費用を明確に含んだ見積もりを提出しました。太陽光パネルの解体費用は、目先の安さだけでなく、将来の安心まで含めて考えることが非常に重要です。
撤去した太陽光パネルはどうなる?正しい処分方法(産業廃棄物・リサイクル)と注意点
屋根から取り外された太陽光パネルは、その後どうなるのでしょうか。「燃えないゴミで出せる?」「どこかに持っていけば引き取ってくれる?」といった疑問をお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、その答えは「ノー」です。太陽光パネルの処分は、環境問題や法律が関わる、非常に重要なプロセスです。ここでは、撤去後の太陽光パネルの正しい処分方法と、その際の注意点について解説します。
1. 太陽光パネルは「産業廃棄物」です
まず、最も重要なことは、事業活動(この場合は解体・撤去工事業)に伴って排出される太陽光パネルは、「産業廃棄物」に分類されるということです。家庭から出る一般ごみとは異なり、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)」に基づき、許可を得た専門業者によって、収集運搬・処分されなければなりません。
太陽光パネルは、ガラス、アルミニウムフレーム、プラスチック、シリコン、そして銀や銅といった金属など、様々な素材で構成されています。さらに、種類によっては、鉛、セレン、カドミウムといった有害物質を含んでいる可能性もあるため、適切な管理と処理が法律で厳しく義務付けられているのです。
2. 適正な処分の流れ(マニフェストの重要性)
施主様から依頼を受けた解体業者は、以下の流れでパネルを適正に処分します。
- 収集運搬: 「産業廃棄物収集運搬業許可」を持つ業者が、現場からパネルを収集し、中間処理施設へ運びます。
- 中間処理: 「産業廃棄物処分業許可」を持つ施設で、パネルは破砕・分別されます。
- 最終処分またはリサイクル: 分別されたガラスやアルミなどはリサイクル資源となり、その他の処理困難物は管理型最終処分場で埋め立てられます。この一連の流れが適正に行われたことを証明するのが、「マニフェスト(産業廃棄物管理票)」です。排出事業者(この場合は元請けの解体業者)は、マニフェストを発行し、処理の各工程で業者がサインをしていくことで、不法投棄などがなく、最終処分まで完了したことを確認する義務があります。施主様も、依頼した業者にマニフェストの写しの提出を求めることで、ご自身の家のパネルが正しく処分されたことを確認でき、安心に繋がります。
3. 進化する「リサイクル」の動向
2020年代から、太陽光パネルの大量廃棄時代が到来すると予測されており、環境負荷を低減するためのリサイクル技術の開発が急速に進んでいます。従来は、アルミフレームを取り外した後、大部分が埋め立て処分されていました。しかし近年では、パネルからガラスと発電セル(セルシート)をきれいに分離し、ガラスはガラスウール(断熱材)の原料などに、アルミはアルミ原料として、高い割合で再資源化する技術が確立されつつあります。環境への配慮を重視するなら、このようなリサイクル処理を積極的に行っている処分業者と提携している解体業者を選ぶことも、これからの時代には重要な視点となります。
4. 「リユース(再利用)」という選択肢
もし、撤去するパネルがまだ十分に発電能力を残しており、状態が良い場合は、処分ではなく「リユース(再利用)」の道もあります。専門の買取業者に査定を依頼し、中古パネルとして買い取ってもらえる可能性があります。また、NPOなどを通じて、電力インフラが未整備な国内外の地域へ寄付するという選択肢もあります。
以前、あるお客様の家の解体で、比較的新しい太陽光パネルを撤去する機会がありました。私たちは、お客様にリユースの可能性をご提案し、買取業者を手配しました。結果、パネルに買取価格がつき、解体費用の一部を相殺することができ、お客様に大変喜んでいただけました。ただ捨てるだけでなく、まだ価値のあるものは次の場所で活かす。そんな視点も、これからの解体業者には求められています。
まとめ
今回のコラムでは、「太陽光パネルの解体・撤去」とそれに伴う「費用」や「処分方法」について、その必要性が生じるタイミングから、専門業者による安全な作業手順、具体的な費用相場、そして環境にも関わる正しい処分方法まで、詳しく解説してまいりました。
かつて、環境に優しく経済的メリットもあるとして普及した太陽光パネルですが、その寿命や家の建て替えに伴い、今後は「どのように安全に、そして適正に処分するか」という新たな課題に直面する時代を迎えています。屋根の上での高所作業や感電のリスク、そして有害物質を含む可能性のある産業廃棄物としての適切な処理など、太陽光パネルの解体・撤去は、決してDIYで安易に行えるものではなく、高度な専門知識と技術、そして法令遵守の精神が求められる工事です。
費用や手順、処分方法を正しく理解し、足場の設置から屋根の補修、そして産業廃棄物としての適正な処理まで、全ての工程を責任を持って一貫して行ってくれる、信頼できる専門業者を選ぶこと。これが、ご自身の安全と資産、そして地球環境を守りながら、円満に工事を完了させるための唯一で最善の方法と言えるでしょう。
この記事が、ご自宅の太陽光パネルの扱いに悩まれている皆様にとって、不安を解消し、安心して次の一歩を踏み出すための一助となれば幸いです。
株式会社アライブでは、岡山地域密着をモットーに、空き家、建て替え時の解体作業から舗装工事までおこなっております。もちろん、このような太陽光パネルの安全な撤去・処分も、豊富な経験と確かな技術で、環境への配慮も忘れずに対応いたします。是非!解体の事なら株式会社アライブにお任せください!
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